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野暮天堂

旅は道連れ、世は情け

【雑感】先立つもの

あれこれ

 クラウドファンディングというサービスを展開している会社が複数ある。

 

 クラウドファンディングとは、簡単に言えば、「何かをしたい。そのためには金が必要だ」と考えている人間が、自分のプロジェクトや理念を説明し、資金を集め、一定額に達した時点でプロジェクトを実行に移すというものだ。そして、そのプロジェクトに投資をした人間には「リターン」が与えられる。金銭的なものもあるのかもしれないが、多くはそのプロジェクトに関わるリターンだ。

 たとえば、「シングルマザーの貧困問題を解決するため、看護学校への就学と、看護職への就業を支援したい」というようなプロジェクトがあったとしたら、その趣旨に賛同した人間は幾ばくかの資金を援助する。そしてそのリターンとして、たとえば「看護学生からのサンクスメール」だとか「看護講座を受ける権利を得る」とかいったものを受け取ることができる。

 

 私は個人的にこの事業には結構期待している。

 まあ、もちろん、とんでもないちゃらんぽらんな人間がくだらない思想を展開するために、ただただ自己欲求の補完のため、資金を調達し、それをただ散在して終わり、というような馬鹿げたプロジェクトもあるかもしれない。だが、それはそれだ。その表現自体には、そこそこの意味がある。死んでも共感はしないが。

 

 まあ、そんなことは置いといて。

 かなりたくさんの人が、この世の中の問題について考え、動こうとしていることが分かった。公文書の読解、先に述べたシングルマザーの貧困問題、教育者側の問題解決、国際問題の解決。私が最も検討して欲しい「公教育のシステムの検証や、見直し」というものはまだ見つかっていないが、それぞれが守りたいものを守ろうとしているようだ。

 

 あれだけの人間が、この世の中の矛盾や理不尽と立ち向かって、解決しようと動いていることを知った。「ああ、よかった。本当によかった」と正直思った。

 私はあの人たちを金銭的にサポートすればいい。幾ばくかの金を使ってもらおう。そのプロジェクト自体が具体的な成果を上げるかどうかというより、その意志そのものを具現化させるために。

 

 そんなに世の中捨てたものじゃ無い。

 

 個人的な見解だが、この世の中に神は現出しない。やはり、この世の中をどうにかすべきは、愚かで未熟な人間達だ。その行動を積み重ね、学びを深める。そしてゆっくりとバランスのとれた世の中にしていく。じっくりと。

 

 

 

 

「変革? 馬鹿げているね。そんなに簡単に世の中がよくなるとでも? そもそも君はどんな社会が全人類、全人種にとって「よい」と断言できるんだい? それは君にとっての個人的な見解と感想の域を脱するものか? ちゃんちゃらおかしいね。君はソクラテスゲーテほどに、この世の中を見たか? 聞いたか? 感じて、考え、反芻したのか? 人間は間違いを犯し、それを修正し、ときに学んできた。その営みの軌跡こそが歴史だ。君が断罪しようとしているその命や魂よりも、君は自分自身を崇高で全能な存在だと言い切れるのか? 一部の狂いもなく、すべてを知り、すべてを実証したのか? すごいね。だとしたら、君は神様だね?」

 

 ときどき、こんな怒りに似た感情が、私の中にわき起こる。これは、無駄な感情だとは分かっている。でも、どうしたって未熟な私は、受け入れることのできないことにはどうしても反応してしまう。したり顔でのさばる知識人。愚かしさを表現して憚らないエリート。いっちょ前にスーツの着こなしだけはわきまえて、世の中の真ん中を歩いていると思っている勘違い野郎。自分がどれだけの人間の恩恵を受けているのかも知らず、セルフパワーだけで「勝った」と叫んでいる小さな山の猿。

 正直、ご逝去あそばせ、と暴言吐きたくなるときだってある。

 

 私もまた愚かだから、こうなるのだろうなあ。

 

 おっと、話がずれた。 

 とにもかくにも、この世はカオスとハーモニーのせめぎ合い。

 すこしでも、この世の中が調和するように、と願うばかりなのである。

 

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