野暮天堂

旅は道連れ、世は情け

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

駄目じゃなくっちゃ

欠点のない人間などいない。 僕は、欠点がある存在だからこそ、人間は社会というものを構築していると思っている。助け合いは綺麗事でもなんでもなく、必要なことだ。助け合いがあるから、経済だって成り立っているのではないか。 そして、その中で失敗した…

雪は綺麗で厄介で

11月だというのに、雪が降っていた。白銀の世界……などという表現を用いれば、一気に文章がくさくなることうけあいだが、それでも真っ白な眼前の光景は壮観でもある。そこで、思い出したことがある。日常には、地味に大変な状況がおとずれることがあるという…

自然と接する作用――キャサリン・サンソム著『東京に暮す』を読んで

ときどき、自分が考えているテーマについて連鎖的に新しい情報が外から入ってくることがある。先日、「自然と美の関連」についてこのブログで書いた。今日、古本屋でキャサリン・サンソムの『東京に暮す』を何気なく手に取り、パラパラと読んでいたら、まさ…

記憶ってやつはおもしろい

記憶というものは不思議なものだ。最近いつも思い出す光景があるが、それがいつのことだったか、どの場所のことだったかまでははっきり思い出せず、やきもきしていた。おかしな話で、ごま塩をかけたごはんと、ピンク色の漬け物があったことだけをただ覚えて…

秋はひっそり

秋はひっそりやってきて、いつの間にか去って行く。不思議なやつである。しかし彼らは存在感を残して去って行くのが厄介である。「さんま食べたいなあ」「牡蠣食べたいなあ」……冬や春になって、恋しくなるのはたいてい秋の味覚だったりするのだ。食い道楽に…

意外と見えない自分のこと

人は遠くを見つめたがる 自分のことは自分ではあまりよく見えない。これはよく言われることだ。 僕の場合で言うと、「書く」ことが好きだという事実に、最近になるまで気づかなかった。早くに気づいていれば、学生時代にもっと適切な選択をすることができた…